海外旅行の準備で頭を悩ませるのが「荷物の量」
できるだけ身軽にしたいけれど、「あれもこれも必要かも?」と心配になって、つい詰め込みすぎてしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、33日間・9か国を巡った筆者の実体験をもとに、荷物を減らすための具体的な工夫と、実際に持って行ったアイテムを紹介します。
海外旅行の荷物を減らす6つのコツ
私自身が1か月以上の海外旅行で実践した、本当に使える荷物削減のコツを6つに厳選して紹介します。
旅行初心者の方はもちろん、経験者の方にも役立つ内容です。
ぜひ旅支度の参考にしてください!

荷物を減らすコツを1つずつ紹介します!
衣類を減らす


旅行の荷物でかさばる代表格が衣類。
つい多めに詰めたくなりますが、着なかった服ほど無駄な荷物はありません。
衣類を減らすコツは、「少ない枚数で着回すこと」と「洗濯前提で準備すること」です。
着回しやすい服を厳選する
服を選ぶときのポイントは、組み合わせやすさと軽さです。
以下の点を意識すると、ぐっと荷物が減らせます。
シンプルで組み合わせやすい服を選ぶ
柄や派手な色は避けて、モノトーンやベーシックカラーを中心にすると着回しがしやすくなります。
しわになりにくい素材を選ぶ
コットン100%のシャツなどはシワが目立つので、ポリエステル混など扱いやすい素材がおすすめです。
インナーやTシャツは、速乾性のあるものを選ぶ
毎日着るインナー類は、すぐ乾いて翌日使えるかがポイントです。
重ね着で温度調節する
薄手の長袖や羽織りを持っておけば、気温差のある地域でも対応可能。



ユニクロのウルトラライトダウンのように、巾着付きで小さく収納できる防寒着は、1枚あるととても便利です
重い服は避ける
デニムや厚手のパンツは、重いうえに乾きにくく、かさばりやすいアイテムです。



デニムを複数枚持って行くと、けっこう重いです
持っていくなら、1本がおすすめ
ボトムスは、2〜3着程度に絞って着回すのがちょうどいい量です。
女性ならワンピースもおすすめ
1枚でコーデが完成するうえに、羽織り物や小物で雰囲気を変えやすく、荷物も減らせます。
下着やTシャツは手洗いで回す
下着やTシャツなどの肌に直接触れるものは、毎日洗って使い回す前提で枚数を減らしましょう。



日数分持っていくと、かさばってしまいます
旅行先では、コインランドリーやホテルの洗濯機を使うこともできますが、混んでいたり、けっこう高かったりすることも。
お金をかけず、手軽に済ませたいなら、洗面台などでの手洗いが手軽です。



速乾性のある素材だったら、夜に洗って干せば翌朝には乾くので、数枚のローテーションでOK
手洗いを快適にするために、コンパクトな洗濯グッズをいくつか用意しておくと安心です。
- 洗濯袋
洗面台で洗濯するのに抵抗がある人におすすめ - 洗剤
シートタイプが便利 - 洗濯ロープ
ロープがあると干し場所を確保できます
洗濯ばさみ付きもあり - 速乾タオル
洗濯物を手で絞ったあとに、速乾タオルで包んで押さえると乾きが早くなります
手洗い洗濯について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください


圧縮ポーチで省スペース化


スーツケースの中をすっきり整理したいなら、圧縮ポーチがおすすめです。
旅行用の圧縮ポーチとは、衣類をコンパクトにまとめられるファスナー付きの収納アイテム。
衣類を入れた後、ポーチの外側に付いている圧縮用ファスナーを閉めることで、ぎゅっとかさを減らせるのが特徴です。



圧縮機能のおかげで、かさばりやすい洋服もスーツケースの中に無駄なく収まって、スペースに余裕が生まれます!
また、種類ごとに分けて収納すれば、旅先での着替えや荷ほどきもスムーズです。
実際に私が使った圧縮ポーチの「圧縮前」と「圧縮後」の様子がこちらです


ポーチに入れて、蓋を閉じた状態だと、高さは約9.5cm


圧縮後は、約6.5cmに(1番盛り上がっている部分で)
衣類がコンパクトにまとまりました!
私が実際に使って良かった圧縮ポーチを、こちらの記事で詳しく紹介しています
旅行におすすめの圧縮ポーチはこれ!1か月の海外旅行で実感した便利さ


化粧品やスキンケアはコンパクトに


化粧品やスキンケア用品は、気をつけないとかさばってしまう荷物のひとつ。
普段使っている通常サイズをそのまま持っていくと、重い・場所を取る・液漏れが心配など、旅行には不向きな面もあります。



そこでおすすめなのが、多機能アイテムやミニサイズの活用です
おすすめアイテムと工夫
オールインワンジェル
化粧水・乳液・美容液・クリームなど、複数のスキンケア工程を1本でカバーできて、朝晩のケアも楽ちんです。
BBクリームやCCクリーム
ファンデーション・下地・日焼け止め・美容液がひとつになっていて、化粧品ポーチが一気に軽くなります。
ミニサイズのメイク用品を活用
口紅は軽量な色つきリップにすると◎
コンビニコスメやドラッグストアで手に入る、ミニサイズのマスカラやファンデも旅行向きです。
ビューラーもミニサイズあり
折りたたみ式やコンパクトなビューラーも売っていて、ポーチの中がかさばりません。
トライアルセットや旅行用キット
スキンケアメーカーのトライアルセットやトラベルキットは、必要なものがコンパクトに揃っていて持ち運びに便利。
小分け容器を使う
いつもの化粧水や乳液を使いたい場合は、100円ショップや無印などで売っている詰め替え容器に移して持っていくのがおすすめです。



旅行中のメイクやスキンケアは、軽くて使いやすいアイテムを選ぶのがポイント
よかったら、旅行にぴったりなミニサイズのスキンケアセットやメイク用品もチェックしてみてくださいね
モイストケア セット MB(資生堂 dプログラム)
カサカサ・乾燥を防ぎうるおいに満ちた「なめらか美肌」へ。
化粧水・乳液のトライアルセットです(7日分)
ETUDE カールフィックスマスカラ ブラック(ミニ)
人気の韓国コスメブランド「ETUDE」のトラベルサイズマスカラです。
しっかりカール&ウォータープルーフ!
貝印 NERO BIANCO(ネロビアンコ) コンパクトアイラッシュカーラー
軽くて小さいのに、まつ毛はしっかりカール。
荷物を減らしたい旅行中にぴったりのビューラーです。
電子化で荷物を減らす


紙のガイドブックやWi-Fiルーターなど、以前は当たり前に持っていた旅行グッズも、今はスマホ1台に置き換えることができます。
ガイドブックは電子書籍で十分
「地球の歩き方」などのガイドブック、かさばるし重いな……と思ったことはありませんか?



電子書籍版なら、荷物にならず便利!
あらかじめダウンロードしておけばオフラインでも読めるので、海外でネットがなくても安心です。
▼Amazon
▼楽天Kobo電子書籍ストアで探す
海外では、Wi-FiレンタルよりSIMやローミングがおすすめ
海外旅行中にスマホを使うには、いくつかの方法がありますが、荷物を減らしたいならWi-FiレンタルよりもSIMやローミング利用がおすすめです。



Wi-Fiルーターは意外とかさばり、毎日の充電も必要なので、できるだけ身軽にしたい人には向いていません
現地で使えるプリペイドSIMやeSIM(スマホに直接ダウンロードするSIM)が便利です。
また、ahamoや楽天モバイルのように海外ローミング対応のプランを使えば、普段のスマホをそのまま海外でも使えるので、さらにシンプル。
海外でスマホはどう使うのがベスト?Wi-Fiレンタル、SIM、ローミング、eSIMなど、それぞれの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説した関連記事はこちら


スーツケース・バッグは小さめを選ぶ


「荷物はバッグのサイズに比例する」という言葉があるように、スーツケースやバッグが大きいと、つい「あれもこれも」と詰め込んでしまいがち。
逆に、最初から小さめのバッグを選べば、持っていく物の量も厳選され荷物を減らせます。
折りたためるエコバッグを1つ用意すれば、お土産が増えてもOK



荷物がコンパクトだと、移動中のストレスも減り、階段や石畳の道も楽々
また、バッグの中身を見直すときに意外と場所を取っているのが普段使いの長財布。
海外旅行では、必要最小限の現金とカードを入れられるコンパクトな財布がおすすめです。
旅行用の財布には、スリ対策も考えたアイテムを選びたいですよね。
チェーンでバッグに固定できる、ソロツーリストの三つ折り財布なら安心&コンパクト。
現地で調達できるものは持たない


旅行前にあれこれ心配して荷物が増えてしまう……という人は多いですが、現地でも意外といろいろ手に入ります。
日本からすべて持っていこうとせず、「現地で調達できるものは、なるべく持たない」と割り切るのも、荷物を減らすポイントです。



次に紹介するようなアイテムは、現地調達でも十分対応できますよ
日焼け止め
海外のリゾート地では、サンゴ礁を守るために日焼け止めの成分を規制しているエリアもあります。
知らずに日本から持ち込んだ日焼け止めが使えない……なんてことも。
現地で販売されている日焼け止めを使えば、環境にも配慮できます。
シャンプー・リンス
ホテルのアメニティで済むことも多く、髪のパサつきが気になるときは、ドラッグストアなどで現地のトリートメントを買うのも手。



私もオーストリアに行ったときに髪がパサついて、小さなトリートメントを購入
現地のものを試すのも楽しいですよ!
生理用品
長期旅行の際、生理用品を多めに持っていくと荷物を圧迫しがち。
必要な分だけ日本から持って行って、足りなくなったら現地のスーパーや薬局で買うこともできます。
Tシャツ
Tシャツは、「足りなければ買う」ぐらいの気持ちで、持っていく枚数を最小限にしておくと荷物がぐっと減ります。



旅先で買えば、自分へのお土産にもなりますしね
ビーチサンダル
ビーチリゾートでは、日本にはないような可愛い・おしゃれなデザインのサンダルが売られています。
ビーチサンダルを持っていない場合は、日本で買うより、現地でお気に入りを探してみるのも楽しいですよ。
カップラーメン
「もしも、口に合わない料理ばかりだったら……」と心配になる気持ちはわかります。
ですが、現地のスーパーでもカップラーメンは手に入ることが多いです。
それに、日本から持って行く場合、肉エキスや乾燥肉が入っていると、入国時の検疫で没収されるリスクもあります。



ちょっと高めだけど、カップラーメンはかさばるし、食べたくなったら現地調達でOK!
どうしても非常食を持っていきたい方は、お湯を注ぐだけで食べられるアルファ米のおにぎりがおすすめ。
軽くて、保存がききますよ。
お湯を入れるだけで、おいしい三角形のおにぎりが出来上がります。
1か月の海外旅行で実践!荷物を減らす工夫と中身を紹介【体験談】





2024年の秋、私は33日間でヨーロッパやアメリカを中心に9か国をめぐる個人旅行をしました
訪れたのは、タイ、カタール、ギリシャ、スイス、オーストリア、ハンガリー、スペイン、フィンランド、アメリカ。
フライトは9回、長距離列車にも7回乗り、スーツケースを転がして移動することも多かったため、できるだけコンパクトな荷物で身軽に動けるよう意識しました。
実際に私が持っていった荷物や、荷物を減らすために工夫したこと、「これはいらなかったな」と感じたアイテムまで、リアルな体験をもとに紹介します。
詳しい旅行内容はこちらの記事で紹介しています
【ビジネスクラス】世界一周航空券で33日間世界一周!英語力ゼロだけど行ってみた


33日間の持ち物リストを公開!
33日間の持ち物を紹介します。
持っていったバッグは3点です


機内持ち込み Sサイズのスーツケースとボストンバッグ。
スーツケースの大きさ:H55×W35×D25cm



基本的にこの2つに荷物を入れました


持ったときのサイズ感はこちら(一緒に旅した母の荷物も写っていますが)


あとは、街歩き用のショルダーバッグも持っていきました。
持ち物一覧
持ち物はこちらです
貴重品 | パスポート 現金 クレジットカード eチケットの控え 海外旅行保険保険証 パスポートなどのコピー |
バッグ・ポーチ類 | セキュリティポーチ エコバッグ 財布 衣類圧縮ポーチ |
電化製品 | スマホ スマホ充電器 コード付き電源タップ ヘアアイロン 携帯ケトル シェーバー |
日用品 | メガネ・コンタクトレンズ 常備薬 化粧品 歯磨きセット 洗濯グッズ 生理用品 ティッシュ マスク 折り畳み傘 タオル プラスチックのスープカップ |
衣類 | 洋服 下着 パジャマ 水着 帽子 ハンカチ サングラス ビーチサンダル |
食品 | フリーズドライの日本食 飴 ティーバッグ・スティック飲料 |
\スーツケースはパンパン/




衣類は最小限!洗濯・重ね着・圧縮ポーチで乗り切った
衣類の内訳はこちら↓
アウター | マウンテンパーカー×1 ウルトラライトダウン×1 |
トップス | 薄手のフリース×1 長袖シャツ×1 長袖カーディガン×1 半袖Tシャツ×2 |
ボトムス | パンツ×2 |
ワンピース | ノースリーブワンピース×1 |
インナー | ブラトップ×3 エアリズムのショーツ×3 ヒートテックのTシャツ×1 靴下×4 タイツ×1 |
パジャマ | 薄手のスウェット上下 |
水着 | 水着×1 |
赤字が洗濯した衣類です。
手洗い洗濯で着回し
旅先が涼しくてあまり汗をかかなかったので、インナーを中心に洗濯しました。
宿泊先はホテルで、洗濯機はなし。
ホテルの洗面台で洗濯するのは少し抵抗があって、洗濯袋を持っていきました。


こんなふうに、洗面所に洗濯袋を置いて洗濯しました。
洗い方は30分程つけ置きしてから、袋を振ったり、もみ洗い。


洗濯物は、ロープを張って干しました。



洗濯ロープ・折りたたみハンガー持参
洗濯をしない前提だと、下着も服も日数分必要になって、どうしても荷物がかさばりますよね。
でも、こまめに手洗いすることで、持って行く衣類をぐっと減らすことができました。
手洗いの方法や、実際に私が使って便利だった洗濯グッズについては、別記事で詳しくまとめています。
「海外旅行の洗濯は手洗いでOK!便利グッズと簡単なやり方」もあわせてご覧ください。


重ね着で気温差に対応
今回の旅では、バンコクやミコノス島のような暑い場所から、ヘルシンキやスイスのような寒い地域まで、さまざまな気候の国をめぐりました。
そのため、服装は「少ない枚数で気温差に対応できること」が大事なポイント。
\こんなふうに組み合わせていました/
暑い場所 | ノースリーブのワンピース 半袖Tシャツ&薄手のズボン |
涼しい場所 | ノースリーブのワンピース&長袖のカーディガンかシャツ 半袖Tシャツ・長袖のカーディガンかシャツ・薄手のズボン |
寒い場所 | ヒートテックのTシャツ・長袖のシャツ・薄手のフリース・アウター(ウルトラライトダウンかマウンテンパーカー)・厚手のズボン・タイツ |



柄物はチェックの長袖シャツ1枚だけにして、他はすべて無地に
これも、着回しをしやすくするコツです
ちなみに、七分袖は使いどころが難しく中途半端に感じたので、あえて持って行きませんでした。
こうして工夫することで、少ない服でも十分に着回しができました。
圧縮ポーチの活用
出発前の時点でスーツケースはすでにいっぱいだったので、圧縮ポーチがなければ、持って行きたかった荷物をすべて収納することはできませんでした。



マウンテンパーカーのようなかさばる服も、すっきり収納できました
\実際に使ってよかった圧縮ポーチはこちら/
33日間ほぼ毎日使っても、ファスナーの破損や生地のほつれは一切なし。



今後の旅行でも安心して使えそうです
私が実際に使って良かった圧縮ポーチを、こちらの記事で詳しく紹介しています
旅行におすすめの圧縮ポーチはこれ!1か月の海外旅行で実感した便利さ
これは多すぎた……いらなかった持ち物2つ
スキンケア用にオールインワンジェルを2個持って行きましたが、実際には1個で十分でした。
足りなくなっても現地で代用品が手に入るので、予備は不要だったと思います。
また、緑茶のティーバッグも多めに持っていきましたが、現地のスーパーでグリーンティーを見つけられました。
飛行機の機内でも飲めたため、そこまで恋しくなることはありませんでした。



海外のグリーンティーは日本のより薄めだけど、これはこれでアリ!
荷物を減らすことで、移動がラクになり、旅そのものをもっと楽しめるようになります。
自分にとって本当に必要なものを見極めて、快適な旅を実現してくださいね。
なお、海外旅行には防犯対策も大切です。
スリが多い国や都市を訪れる予定の方は、こちらの記事もあわせてご覧ください


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